VA/VE (加工技術FAQ)
【材料】材料選定
マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS)にはどのような種類がありますか?
マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS)は、クロム含有量が12%以上のステンレス鋼で、クロムのみで強固なマルテンサイト組織を形成します。以下に一部のマルテンサイト系ステンレス鋼を紹介します。
SUS410:クロム13%以上のステンレス鋼で、強度が高く、切削加工性や磨耗性に優れています。主に刃物、バルブ、軸受、電気部品などに使用されます。
SUS416:クロム13%以上のステンレス鋼で、硬度が高く、加工性が良好です。主に自動車部品、ボルト、ナット、スクリューなどに使用されます。
SUS420J1:クロム13%以上のステンレス鋼で、硬度が高く、耐蝕性に優れています。主にナイフやハサミ、工具などに使用されます。
SUS420J2:SUS420J1よりも炭素含有量が少なく、熱処理後に鋼材が変形しにくくなるため、切削性に優れています。主にナイフやハサミ、工具などに使用されます。
SUS431:クロム15%以上、ニッケル2%以上の合金で、耐蝕性に優れています。主にシャフト、軸受、弁などに使用されます。
以上は一例であり、マルテンサイト系ステンレス鋼には多くの種類があります。それぞれの特性や用途に応じて異なる成分配合がされています。