VA/VE (加工技術FAQ)
【材料】材料選定
フェライト系ステンレス鋼(SUS)にはどのような種類がありますか?
フェライト系ステンレス鋼(SUS)は、クロム含有量が12%未満のステンレス鋼で、鉄とクロム以外にモリブデン、マンガン、ニッケルなどの合金元素を添加することがあります。以下に一部のフェライト系ステンレス鋼を紹介します。
SUS430:クロム17%未満のステンレス鋼で、一般的なフェライト系ステンレス鋼です。耐食性や耐熱性は一般的なオーステナイト系ステンレス鋼よりも劣るため、食器や調理器具などの用途には使用されませんが、自動車部品、建材、家電製品など幅広い用途で使用されています。
SUS446:クロム23%以上、ニッケル0.5%以上の合金で、高温環境下での使用に適しています。特に耐熱性が高く、高温炉や熱交換器、燃料電池などの用途に使用されます。
SUS436L:クロム17%以上、マンガン1%以上、モリブデン0.75%以上の合金で、耐食性に優れています。主に自動車部品や建材、家電製品などに使用されます。
SUS447J1:クロム23%以上、ニッケル1.5%以上、モリブデン1%以上の合金で、高温環境下での使用に適しています。特に耐酸化性が高く、高温炉や熱交換器などの用途に使用されます。
SUS436J1L:クロム17%以上、マンガン1%以上、モリブデン0.5%以上の合金で、耐食性に優れています。主に自動車部品や建材、家電製品などに使用されます。
以上は一例であり、フェライト系ステンレス鋼には多くの種類があります。それぞれの特性や用途に応じて異なる成分配合がされています。